防衛費43兆円で浮上する陸自関連株7選|長期継続受注が狙える有力銘柄

日本株
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日本政府は2023〜2027年度の5年間で防衛力整備の水準を43兆円程度とする「防衛力整備計画」を推進しており、2026年度の防衛関係費概算要求は8兆8,454億円と、9兆円規模に迫る過去最大水準となっています。
陸上自衛隊向け装備品のうち、防衛装備庁による中央調達分だけでも令和6年度は1兆3,861億円に達しており、ミサイル・装甲車・ヘリコプター・通信システムなど幅広い分野で国内上場企業への発注が急増しています。
本記事では、陸上自衛隊からの継続受注が構造的に見込まれる上場企業7社を装備分野別に分析します。

陸上自衛隊の調達規模はなぜ急拡大しているのか

2022年12月の閣議決定により、日本の防衛費は従来計画の1.6倍となる5年間43兆円規模に積み増されました。
陸上自衛隊に関連する主な投資分野は、スタンド・オフ・ミサイルの大量調達、共通戦術装輪車ファミリーの更新、地対空誘導弾の能力向上、野外通信システムの刷新など多岐にわたります。

2026年度の概算要求ではスタンド・オフ防衛能力に数千億〜1兆円規模の予算が計上される見込みです。
安全保障関連3文書に基づき防衛力の抜本的強化方針が示されており、2027年度以降も防衛費の高水準が続くことが見込まれます。

令和6年度の主要企業別調達ランキング

令和6年度(2024年度)の防衛省中央調達における企業別契約金額(民間調査による推計値)は次のとおりです。

順位企業名(証券コード)契約金額陸自向け主要品目
1三菱重工業(7011)1兆4,567億円誘導弾・装甲車・戦車
2川崎重工業(7012)6,383億円CH-47JA輸送ヘリ
3三菱電機(6503)4,956億円地対空誘導弾システム
4NEC(6701)3,117億円野外通信・無線機
8日本製鋼所(5631)1,206億円装甲車・レールガン
12SUBARU(7270)595億円UH-2多用途ヘリ
豊和工業(6203)20式小銃

以下では、陸上自衛隊との長期受注関係が特に注目される7社を詳しく見ていきます。

三菱重工業(7011):戦車・誘導弾・装甲車すべてを手がける国内唯一の総合防衛企業

三菱重工業は、防衛装備庁からの契約金額1兆4,567億円(令和6年度、中央調達ベース)で国内首位級となる「陸海空をまたぐ総合防衛企業」です。

ここで一点、よく混同されやすい点を整理しておきます。
「三菱」という名が付く自動車関連企業として三菱自動車工業(7211)もありますが、陸上自衛隊との防衛装備契約を大規模に担っているのは三菱自動車ではなく三菱重工業です。
三菱自動車はかつてパジェロをベースにした小型軍用車(連絡・輸送用途)を陸自に供給してきましたが、パジェロは国内生産を2019年8月に終了しており、大型の戦闘車両や誘導弾は三菱重工業の領域です。

陸上自衛隊向け装備の中でも特に注目されるのが「共通戦術装輪車ファミリー」です。
2024年度に「24式装輪装甲戦闘車」が量産調達を開始しており、歩兵戦闘車型や機動迫撃砲型、偵察戦闘型などを含めて将来的に数百両規模の調達が検討されていると見られます。
これだけで今後長期にわたる継続受注が見込まれており、三菱重工の収益の柱となります。

誘導弾分野では12式地対艦誘導弾能力向上型(1,047億円)、島嶼防衛用高速滑空弾、極超音速誘導弾と複数の大型事業が同時進行中です。

業績は2025年度第3四半期累計で受注高5兆291億円(前年同期比+12.6%)、事業利益3,012億円(+25.5%)と好調で、防衛事業の受注は前年比2兆円超の増加となっています。

コラム:パジェロ生産終了と陸自小型車両の更新問題

三菱自動車は長年、陸上自衛隊の小型軍用車としてパジェロベースの車両を供給してきました。
各駐屯地で「パジェロ」と呼ばれながら連絡・輸送用途に使われてきたこれらの車両は、4WDの機動力と民間ベースの整備のしやすさが評価されていました。

しかし三菱自動車は2019年、国内向けパジェロの生産を終了しました。
販売台数が全盛期の1割以下となる年間約600台まで落ち込み、歩行者保護規制強化への対応コストも膨らんだことが主因です。
三菱自動車はデリカD:5やアウトランダーへの経営資源集中を優先し、パジェロ製造株式会社の生産設備を閉鎖しました。

これにより、陸自が保有するパジェロ系小型車両の後継調達は宙に浮いた状態にあります。
老朽化した小型車両の更新需要は今後も発生し続けるため、トヨタ・スズキなど他の自動車メーカーや新興の軽装甲機動車後継車両の受注競争が注目されます。
三菱自動車への防衛省依存度は下がる一方、その空白を埋める企業が新たな恩恵を受ける可能性があります。

日本製鋼所(5631):装甲車・レールガンで急成長する火砲の老舗

日本製鋼所は、陸自向け96式装輪装甲車の後継となる「装輪装甲車(人員輸送型)AMV」を室蘭工場でライセンス生産しています。
フィンランド・パトリア社設計の8輪駆動装甲車で、2024年5月に26両の契約を締結、2025年9月に量産初号機の納入を開始しました。

さらに注目を集めているのが将来兵器「レールガン」の研究試作です。
研究試作を受注しており、2025年には防衛装備庁がレールガンによる標的船への射撃試験の成功を発表したと報じられています。
事業規模も数百億円規模と見込まれています。
次世代の陸自装備としてレールガンの実用化が現実味を帯びています。

また、24式装輪装甲戦闘車用の30mm機関砲MK44SやフランスとのFC協定に基づく120mm迫撃砲2R2Mも同社が供給しており、陸自の新型装備を横断的に支えるポジションにあります。

2026年3月期の会社予想として、売上高2,900億円(前期比+16.7%)、営業利益245億円(+7.3%)を見込んでおり、防衛・エネルギー両分野の長期需要が業績を押し上げています。

三菱電機(6503):陸自防空の要となる地対空誘導弾システム

三菱電機の令和6年度における防衛装備庁中央調達の契約金額は、推計で約4,956億円とされており、前年比84.6%増で急伸しています。
陸上自衛隊の師団・旅団レベルの防空を担う「03式中距離地対空誘導弾(改善型)」が主力で、令和6年度は本体費と初度費を合わせて数百億円規模の予算が計上されているとされています。
さらに能力向上型(仮称)の量産も決定しており、防空システム分野での中長期的な受注継続が見込まれます。

レーダー・管制システムの分野でも航空機搭載レーダーや監視・管制レーダーを手がけており、陸自の電子戦・防空能力強化に不可欠な存在となっています。

NEC(6701):陸自通信インフラを一手に担う

NECは「野外通信システム」を中心に、陸上自衛隊の指揮統制通信の中核を支えています。
方面隊・師団レベルで使われるこのシステムはソフトウェア無線技術を採用し、海自・空自との相互通信も可能で、令和6年度も野外通信システムや広帯域多目的無線機などで、合計数百億円規模の案件を担っていると見られます。

通信システムは装備品の中でも特に定期的な更新・機能付加が必要な分野です。
一度採用されると長期にわたる保守・改修契約が発生する構造にあり、継続受注が構造的に見込まれます。

防衛省との契約金額は令和6年度で3,117億円(前年比+5.5%)と着実に成長しており、デジタル政府やサイバーセキュリティ需要との相乗効果も期待されます。

SUBARU(7270):UH-2多用途ヘリの唯一の供給元

SUBARUは陸上自衛隊の主力多用途ヘリコプター「UH-2」の唯一の製造・納入元です。
旧型UH-1Jの後継として2015年に開発事業を受注し、2022年6月に量産初号機を納入しました。
令和6年度には十数機規模のUH-2が契約されたとされており、複数年契約を含めて今後も追加調達が続く見込みです。

UH-1Jの全面更新には数百機規模の調達が必要とされており、年間十数機ペースでの継続的な納入が長期にわたって見込まれます。
防衛事業はSUBARUにとって収益の安定柱となっており、民間航空機事業の変動リスクをヘッジする役割も果たしています。

豊和工業(6203):20式小銃の国内唯一のメーカー

豊和工業は、陸上自衛隊が採用した「20式5.56mm小銃」を開発・製造できる国内唯一の企業です。
陸自は数十万丁規模に及ぶ長期的な更新需要を抱えていると見られており、防衛費拡大を受けて小銃の納入数は急増していると報じられています。
今後も長期間にわたり高水準の生産が続く見込みとされており、小銃以外にも120mm迫撃砲や各種手榴弾なども受注しています。

2026年3月期1Qの営業利益は前年同期比238%増と大幅増益で、防衛事業の恩恵が明確に業績に表れています。
中小型の防衛銘柄として、大型重工企業とは異なる切り口で注目を集めています。

日油(4403):弾薬・火薬製造で1,000億円の設備投資

日油の子会社・日本工機は小・中口径弾薬の国内唯一の一貫製造メーカーであり、弾頭炸薬・ミサイル填薬・砲弾填薬など防衛用火薬を幅広く製造しています。

防衛力整備計画における弾薬・誘導弾関連予算は従来の約2倍規模へと大幅に増額される見通しです。
これを受けて日油は2025年5月、防衛関連の推進薬などの生産能力増強に1,000億円規模の投資方針を表明したと報じられています。
愛知県武豊工場での設備増設と日本工機の新設備建設を計画しており、2027〜2029年に順次稼働予定で、化薬事業の売上拡大が見込まれています。

弾薬の需要拡大はウクライナ情勢以降、NATO諸国でも急速に顕在化しており、日本の弾薬製造基盤の増強は喫緊の国家課題となっています。

防衛関連ETFという選択肢

個別銘柄選択に迷う場合は、2026年2月26日に東証に上場した「グローバルX 防衛テック-日本株式 ETF(513A)」も選択肢に入ります。
国家安全保障の強化に関連する日本企業の複数銘柄に分散投資できる商品で、三菱重工など伝統的な重工業企業に加え、サイバーセキュリティや宇宙関連のニッチ企業も組み入れられています。

投資時に把握しておきたいリスク要因

生産能力がボトルネックになりうる

防衛産業は装備品の量産に専門的な人材と設備を必要とします。
急激な需要増に生産体制が追いつかない場合、受注しても売上計上が遅延するリスクがあります。
三菱重工・川崎重工・IHIの重工大手3社も「生産拡大が課題」と認識しています。

撤退リスクは常に意識が必要

小松製作所が装甲車の新規開発から撤退し、三菱自動車がパジェロ系小型軍用車の供給を事実上終了した事例に見られるように、利幅の少なさや経営戦略の変更を理由に防衛事業から離脱する企業が存在します。
投資先企業が防衛事業を中核戦略と位置づけているかどうかを確認することが重要です。

FMS調達の拡大が国内企業の受注を圧迫する可能性

FMS(対外有償軍事援助)による米国製装備品の調達が増えた場合、その分だけ国内企業への発注が減少する可能性があります。
防衛省の国産化・国内調達優先方針が継続される限りリスクは限定的ですが、今後の調達動向を注視する必要があります。

まとめ:10年以上の継続受注が見込まれる銘柄はどこか

陸上自衛隊関連の防衛装備品市場は、防衛力整備計画による構造的な予算拡大と数十年ぶりの装備更新サイクルが重なり、関連する上場企業にとって類を見ない事業機会が生まれています。

特に以下の企業は各分野で代替困難な地位を占めており、今後長期にわたる継続受注が見込まれます。

  • 三菱重工業(7011):装甲車・誘導弾の複数大型事業が同時進行。小型車を担う三菱自動車とは別会社
  • 日本製鋼所(5631):新型装甲車AMVとレールガンの両輪
  • 三菱電機(6503):03式中距離地対空誘導弾の唯一サプライヤーとして防空需要を独占
  • NEC(6701):野外通信システムの長期保守・更新契約で安定した受注基盤
  • SUBARU(7270):UH-2ヘリの唯一供給元として数百機の調達需要
  • 豊和工業(6203):20式小銃を国内唯一で製造
  • 日油(4403):1,000億円の設備投資で弾薬製造基盤を倍増

また、パジェロ生産終了による陸自小型車両の後継調達問題は今後の注目ポイントです。
三菱自動車が担ってきた小型軍用車の枠が空いた状態となっており、その後継契約を獲得する企業に新たな商機が生まれる可能性があります。

現行の防衛力整備計画では、防衛費をGDP比2%程度まで引き上げる目標が示されており、これらの企業への恩恵は長期にわたって続く可能性が高いといえます。

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